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VisaがAIエージェント決済をデモ、W杯チケット購入を事例に解説

  • 執筆者の写真: 藤崎 翔太
    藤崎 翔太
  • 2 時間前
  • 読了時間: 3分

Image is for illustrative purposes only.
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Visaがアムステルダムの金融カンファレンスで、AIエージェントにVisa決済機能を組み込んだ購買フローをFIFAワールドカップ2026のチケット購入を例に披露した。




Visaは、2026年6月2日〜4日にオランダ・アムステルダムで開催された「Money20/20 Europe」の同社ブースで、AIエージェント技術に決済機能を組み込む事例を紹介した。デモでは、ChatGPTのようなAIエージェントを通じてFIFAワールドカップ2026のチケットを購入するシナリオが示された。


AIエージェントが決済を自律実行する仕組み

Visaが推進する「Visa Intelligent Commerce(VIC)」は、AIエージェントが消費者に代わって商品を検索・比較・購入まで完結させるための決済基盤だ。Visa Intelligent CommerceはVisaの30年にわたるAI活用の実績を土台に構築されたグローバルな取り組みで、100社以上のパートナーとともに開発が進んでいる。

AIエージェントとは、消費者が個々のステップを承認しなくても、代わりに検索・評価・購入を実行できるソフトウェアのことだ。基盤技術としては、カード番号を固有のデジタルコードに置き換えるトークナイゼーションなどの既存の決済セキュリティ技術が活用される。

「Intelligent Commerce Connect」はVisa Intelligent Commerceの一環として、AIエージェントを展開する企業・加盟店・決済事業者を対象としたプラットフォームで、単一の統合を通じてセキュアな決済起動、トークナイゼーション、利用制限の設定、認証機能へのアクセスが可能になる。加盟店はAIエージェントに対して商品カタログを直接公開でき、従来のチェックアウト工程を経ずに購入を完了できる。


信頼性確保への取り組みと標準化

エコシステム全体での普及には信頼性の担保が不可欠だ。2025年10月、VisaはパートナーとともにオープンフレームワークであるTrusted Agent Protocolを公開した。これはAIエージェントによる安全なチェックアウトを可能にし、悪意あるボットと正規のAIエージェントを加盟店が識別しやすくする設計になっている。

HigohnoteはVisaのIntelligent Commerce Connect経由でVisa Intelligent Commerceに統合し、AIが起動するB2B決済を実行できるAgentic Commerce機能をリリースした。請求書や買掛金の自動処理、仕入れ先への支払い、AIを活用した調達などのワークフローを対象としており、これまで手作業での承認が必要だった業務の自動化を目指す。


日本・アジア太平洋地域への展開

Visaは2026年4月30日、アジア太平洋地域への「Visa Agentic Ready」プログラムの展開を発表した。同プログラムは日本を含む、オーストラリア・香港・マレーシア・ニュージーランド・シンガポール・韓国・台湾・タイ・ベトナムで開始されている。 Big News Network

第一フェーズではイシュアの準備態勢整備を重点とし、管理された本番環境でのAIエージェント起動トランザクションのテストと検証に向けた構造的な経路を提供する。Visa Agentic Readyへの参加を希望するイシュアはVisaのアカウントエグゼクティブに問い合わせることで参加できる。


Visa Intelligent Commerceを基盤とした「Agentic Ready」プログラムが日本でも指導している(image:VISA)
Visa Intelligent Commerceを基盤とした「Agentic Ready」プログラムが日本でも指導している(image:VISA)


AIが「代わりに買う」インフラが静かに整いつつある

今回のMoney20/20 Europeでのデモは、AIエージェントへの決済機能組み込みを技術論として語るだけでなく、FIFAワールドカップという世界的イベントのチケット購入という具体的な場面で見せた点が特徴的だ。VisaはFIFAワールドカップ2026の公式決済テクノロジーパートナーでもあり、両者の連携はVICの実用性を示す格好の舞台となっている。

日本を含むアジア太平洋地域でも「Visa Agentic Ready」プログラムが動き出しており、消費者が意識しないうちに決済がAIに委ねられる構造が現実のものとなりつつある。利便性向上の一方で、AIによる誤購入や不正利用への対策、消費者の同意設計など、エコシステム全体での議論もこれから本格化しそうだ。




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