OpenAI、「GPT-5.6」を正式公開 3モデル展開で性能とコストを最適化
- 白石 奈々

- 7月10日
- 読了時間: 2分

推論性能やコーディング性能を強化 Terraは低価格化、Lunaはシリーズ最速モデルに
米OpenAIは現地時間7月9日、大規模言語モデル(LLM)の新世代「GPT-5.6」を正式公開した。6月下旬から一部パートナー向けに限定プレビューを実施していたが、ChatGPT、Codex、OpenAI APIで順次提供を開始する。
最上位「Sol」を含む3モデルを展開
GPT-5.6は、最上位モデルの「Sol」、性能とコストのバランスを重視した「Terra」、高速・低コストの「Luna」の3モデルで構成する。コーディングやコンピューター操作、専門業務、科学研究、サイバーセキュリティなど、用途やコストに応じて使い分けられる設計とした。
最上位のSolでは、推論性能の向上に加え、複数のAIエージェントを並列実行する「Ultra」設定を新たに追加した。複雑なタスクをより短時間で処理できるほか、コンピューター操作やデザイン判断など実務で求められる能力も強化している。
ベンチマークでもコーディングや推論性能が向上
OpenAIが公開したベンチマークでは、Solはコーディングや数学、科学分野、長時間のエージェントタスクなど複数の評価で高いスコアを記録した。ソフトウェア開発能力を測る「SWE-bench Verified」やAIエージェントの総合的な能力を評価する「Humanity's Last Exam」などでは、従来モデルや競合モデルを上回る結果もあり、実務を想定したタスクで性能向上を示している。
Terraはコストを半減、Lunaはシリーズ最速モデルに
TerraはGPT-5.5に匹敵する性能を維持しながら、利用コストを約半分に削減した。一方、LunaはGPT-5.6シリーズで最も高速かつ低価格なモデルと位置付ける。API価格は100万入力トークン当たり、Solが5ドル、Terraが2.5ドル、Lunaが1ドル。出力トークンはそれぞれ30ドル、15ドル、6ドルとなる。
API機能も刷新 ChatGPT Workの中核モデルに
APIではプロンプトキャッシュ機能も刷新し、キャッシュの保持や制御性を改善。API利用時のコスト削減や応答速度の安定化につなげる。
また、GPT-5.6は同日に発表した業務向けAIエージェント「ChatGPT Work」の中核モデルとしても採用された。OpenAIは、性能・速度・コストの異なる3モデルを展開することで、企業システムへの組み込みから日常利用まで幅広い用途への対応を進める。
参照サイト
GPT-5.6: Frontier intelligence that scales with your ambition




