シャープ、AIカメラ機能搭載「AQUOS R11」を発表
- 藤崎 翔太

- 1 日前
- 読了時間: 4分

シャープは、AIによる自動ズーム機能やプライバシー保護機能を搭載したハイエンドスマートフォン「AQUOS R11」を発表した。日本と台湾で7月9日以降に順次発売する。
シャープは2026年6月16日、ハイエンドスマートフォン「AQUOS R11」を発表した。AIを活用したカメラ機能や、光と音で利用者に通知やリラックス空間を提供する新機能を搭載する。日本ではNTTドコモ、ソフトバンクに加え、SIMフリーモデルも展開する。
AI機能を強化したカメラを搭載
AQUOS R11は、ライカ監修のトリプルカメラを採用した。標準カメラと広角カメラは約5030万画素、望遠カメラは約3850万画素で構成される。
新たに搭載した「スマートフィットズーム」は、AIが被写体を認識し、適切なズーム倍率を自動で設定する機能だ。撮影時の構図調整を支援する。
また、「プライバシーセーフ」機能では、標識や看板などに含まれる文字を検出して自動的にマスキングする。SNSへの写真投稿時に個人情報などが写り込むリスクを軽減する。マイナンバーカード撮影時には、性別や臓器提供意思表示欄のマスキングにも対応する。
集合写真で複数枚から全員の目が開いた状態の写真を生成する機能や、書類撮影時の影除去・台形補正機能も備える。


光と音で通知する新機能「アカリウム」
新機能「アカリウム」を搭載した。本体背面のカメラリング中央部に配置した発光部が、通知や着信を光で知らせる。
8色の発光パターンを用意するほか、自然音を収録したヒーリングサウンドと連動し、就寝前や休憩時の利用を想定した演出機能も備える。
デザインは「miyake design」が監修した。背面には光沢ガラスを採用し、カラーはネイビー、アイボリー、テラコッタの3色を展開する。

ディスプレイと性能を強化
ディスプレイには約6.5インチのPro IGZO OLEDを採用した。ピーク輝度は3600nitで、環境光に応じて暗部を補正する「スマートアウトドアビュー」に対応する。
SoCにはSnapdragon 8s Gen 4 Mobile Platformを搭載した。バッテリー容量は5100mAhで、大型化したベイパーチャンバーと組み合わせることで高負荷時の性能維持を図る。
通話時に周囲の雑音を除去するAI機能「Vocalist」や、防水・防塵、MIL規格準拠の耐久性能も備える。

主な仕様
項目 | 内容 |
OS | Android 16 |
サイズ/質量 | 約156×74×8.9mm/約195g |
CPU | Snapdragon 8s Gen 4 Mobile Platform(3.2GHz+2.8GHz+2.0GHz、6コア) |
メモリ(RAM/ROM) | 12GB/256GB・512GB(通信事業者向け)、12GB/512GB(SIMフリー) |
ディスプレイ | 約6.5インチPro IGZO OLED、1080×2340ドット、1〜240Hz可変、ピーク輝度3600nit |
アウトカメラ(標準) | 約5030万画素、F1.9、光学式手ブレ補正 |
アウトカメラ(広角) | 約5030万画素、F2.2 |
アウトカメラ(望遠) | 約3850万画素、F2.4、光学式手ブレ補正 |
インカメラ | 約5030万画素、F2.2 |
バッテリー容量 | 5100mAh |
防水/防塵/耐衝撃 | IPX5・IPX8・IPX9/IP6X/MIL-STD-810G・810H |
生体認証 | 顔認証(マスク対応)、指紋認証 |
通信 | Wi-Fi(11a/b/g/n/ac/ax/be)、Bluetooth 6.0、nanoSIM+eSIM(DSDV対応) |
その他 | おサイフケータイ、NFC |
発売時期・価格
AQUOS R11は2026年7月9日以降、日本および台湾で順次発売する。
日本ではNTTドコモ、ソフトバンク向けモデルに加え、SIMフリーモデル「SH-M35」を展開する。SIMフリーモデルはRAM 12GB、ROM 512GB構成となる。
シャープは発売に合わせてキャッシュバックキャンペーンを実施する。対象期間中に購入・応募したユーザーに1万円を還元する。
なお、SIMフリーモデルの価格は16万円前後になる見込みと報じられている。
値上げの裏にあるシャープの選択
AQUOS R11は前モデルより5万円前後高くなったが、メモリーやストレージといった部材価格の高騰、円安といった外部環境の変化が主な要因とされている。また、シャープは例年投入していたAQUOS RシリーズのProモデルについて、2026年度は提供しない方針を明らかにした。同社の通信事業本部長は、部材コストの上昇を理由にProモデルの方向性を改めて検討している段階だとし、現時点でのフラッグシップ機種はAQUOS R11であるとした。
6月9日の事業説明会でも、スマートフォンの構成比をエントリーモデル中心から中高価格帯へシフトする方針を示している。2025年度はエントリー向けの「AQUOS wish」シリーズが全体の6割を占めていたが、2026年度は「AQUOS sense」以上の機種を7割に引き上げる目標を掲げた。親会社の鴻海を通じて部材調達のスケールメリットを生かせる立場にあっても、メモリーやストレージのコスト上昇は避けられなかったという。
値上げという逆風がある一方で、AQUOS R11にはAIによる撮影サポートや「アカリウム」のような独自機能が継続して投入されている。スペックの数値競争だけでなく、使い心地や体験価値での差別化を図ろうとする姿勢がうかがえる。




