XがiOS向け暗号化メッセージアプリ「XChat」を公開、App Store初日首位に
- 藤崎 翔太

- 3 日前
- 読了時間: 3分

Xが独立型メッセージアプリ「XChat」をiOS向けに公開した。広告なし・エンドツーエンド暗号化を特徴とし、配信初日に米国App Storeで1位を記録した。
XはiOS向けの独立型暗号化メッセージアプリ「XChat」を2026年4月25日(日本時間)にApp Storeで一般公開した。Xのプロダクト責任者Nikita Bier氏がApp Storeのチャートを投稿したところ、1位がXChat、2位がChatGPT、3位がClaudeという順位で、リリース初日に米国App Storeの無料アプリ部門で首位を獲得した。
プライバシー保護に特化した独立アプリ
XChatはプライベートな会話に特化した独立アプリで、広告やトラッキングを排除したプライバシー保護を特徴とする。メッセージはエンドツーエンドで暗号化されており、デバイス上に保存されるPINと独自のキーペアで保護される。これにより、運営側を含む第三者が会話を閲覧することは不可能とされている。 スクリーンショットのブロック、消えるメッセージ、送信済みメッセージの編集・削除といった機能も備える。既存のXアカウントでサインインできるため、電話番号の交換や招待の手間をかけずに友人や家族との連絡が可能だとしている。

セキュリティ研究者から指摘も
アプリのApp Store上のプライバシーラベルには、連絡先情報・識別子・利用データ・診断情報などの収集が記載されており、セキュリティ研究者が「広告なし・トラッキングなし」という宣伝内容との乖離を指摘した。また、ユーザーの秘密鍵はX社のサーバー上に保管されており、保護手段は4桁のPINのみであることも明らかになっている。X社は自社のヘルプページで、この設計により「悪意ある内部関係者やX自体」が特定の状況下で会話にアクセスできる可能性があることを認めている。
コミュニティ機能廃止の受け皿に
Xは利用率の低下を理由に、コミュニティ機能を5月6日をもって廃止する。この移行先としてXChatの大規模グループチャット機能が位置付けられた。最大350人が参加可能で、公開リンクをタイムラインに共有して参加者を募れる。 グループチャットは今後数週間以内に上限を1,000人に引き上げる計画とされており、統合型GrokアシスタントによるファイルのAI要約やメッセージの下書き機能も利用できる。
一方で、既存のDM機能との重複やバグを指摘する声も上がっており、特定のグループが表示されない不具合など、独立アプリとしての利便性に課題が残っている。
配信情報
XChatは現在iOSデバイル向けに提供されており、ユーザーはXの連絡先とのメッセージ送受信、ファイル共有、音声・ビデオ通話、グループチャットが利用できる。 Android版のリリース時期は現時点で未公表。アプリは無料でダウンロード可能。
"スーパーアプリ"戦略の試金石
XChatのリリースは、Xがメッセージング・AI・暗号資産決済を一体化した「スーパーアプリ」構想を進める中での動きで、Visaと連携する決済サービス「X Money」の展開も近く予定されている。 XChatはApp StoreでChatGPTやClaudeを抑えて初日首位を記録したが、セキュリティ面での懸念が早くも浮上している。Signalなどの競合と比べてどこまで信頼を獲得できるかが、今後の普及の鍵を握る。ランキング首位という滑り出しが実際の利用定着につながるかどうかは、セキュリティ問題への対応次第といえる。



