みんなの銀行、異業種連携でBaaS事業を加速
- 桜井 未来
- 14 時間前
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TMJやワールドスタッフィングとの協業で、銀行機能を外部サービスに提供
みんなの銀行が着実に動きを広げている。最近の提携や取り組みを見ると、デジタル銀行としての成長路線を保ちながら、新たな役割を模索していることがうかがえる。
同銀行はBaaS(Banking as a Service)領域での展開を加速させている。銀行機能を自社だけで使うのではなく、他社・異業種との共創を通じて金融ライセンスやシステムを“外に開く”戦略を強めており、9月11日にはTMJとの協業協議開始を発表した。セコムグループのTMJは金融業界でのBPO業務の実績を持ち、銀行関連ライセンス取得支援やBaaS活用による顧客体験向上、業務効率化の支援を行う方向で協議を進めている。
同日にはワールドスタッフィングとの基本合意書締結も発表された。これは、ワールドスタッフィングが提供するスキマバイトサービス「ワクラク」に対して、みんなの銀行の振込APIや金融機能を活用することを検討する協定である。これにより、ワールドスタッフィングは利用者や企業との接点を広げ、みんなの銀行は金融サービスを外部サービスに組み込む形で新しい収益機会を創出できる。

みんなの銀行はBaaSやプラットフォーム提供を通じて存在感を高めている。8月にはミクチャ内で「みんなの銀行かんたん決済」を開始し、メルペイ(メルカリ)ともBaaS事業で業務提携を発表。さらに、同銀行が開発したフルクラウド型システムは三菱UFJ銀行の新設デジタルバンクに採用されるなど、大手金融のデジタル化とも接続し始めている。こうした動きは、みんなの銀行が単なるデジタル銀行を超え、収益源の多角化とプラットフォーム化を目指す姿勢を示しているといえるだろう。
参照サイト
株式会社みんなの銀行 プレスリリース
株式会社TMJとBaaS事業推進に関する協議を開始|両社のアセットを活かし、企業のBaaS活用ニーズに応える新たな取り組みを検討
株式会社みんなの銀行 プレスリリース
株式会社ワールドスタッフィングとの金融を活用した価値共創にかかる基本合意書の締結について