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iPhone 17 Proシリーズの8倍光学ズームは間違い?(追記あり)

  • 執筆者の写真: 藤崎 翔太
    藤崎 翔太
  • 9月19日
  • 読了時間: 3分

更新日:9月20日


image:Apple
image:Apple

iPhone 17 Pro と iPhone 17 Pro Max 望遠レンズの「8倍の光学ズーム」という表現は正確ではない




Appleの新型iPhoneである「iPhone 17 Pro」「iPhone 17 Pro Max」のリアカメラの望遠レンズには「8倍の光学ズーム」が搭載されている。AppleのHPでもそのように記載されている。(発売日である2025年9月19日現在)ただし、この表現が誤っているのでは?という指摘が相次いでいる。



英語ページと日本語ページの表記違い


日本語と英語(US)での表記の違いは以下の通りだ。

  • 日本語:8倍の光学ズーム

  • 英 語:8x optical-quality zoom(8倍光学品質ズーム)

英語では「quality=品質」という修飾語で表現されている。


9/19現在、日本語ページでは「8倍の光学ズーム」となっている(Apple日本版HPよりキャプチャ)
9/19現在、日本語ページでは「8倍の光学ズーム」となっている(Apple日本版HPよりキャプチャ)

英語ページでは「8x optical-quality zoom」となっている(AppleUS版HPよりキャプチャ)
英語ページでは「8x optical-quality zoom」となっている(AppleUS版HPよりキャプチャ)


カメラ機能はどのように説明されている?


そしてカメラ機能の説明文は以下のようになっていた。

iPhone 17 Proのカメラシステムには、イノベーションが惜しみなく注ぎ込まれています。その一つが、iPhone史上最高の8倍望遠。最大200mmの焦点距離に相当するこの望遠機能は、次世代のテトラプリズムデザインと56%大きくなったセンサーによって実現しました。これまでにない自由度でクリエイティブな表現を追求したり、16倍の光学ズームレンジでもっと遠くの被写体に寄ることができます。暗い場所で息をのむ写真を撮影したり、心揺さぶる映像を撮ることもできます。

さらにスペック比較では以下のようになっていた。

48MP Fusion望遠:100mm(4倍)、ƒ/2.8絞り値、Hybrid Focus Pixels、3Dセンサーシフト光学式手ぶれ補正とオートフォーカス、テトラプリズムのデザイン

スペック上では「100mm(4倍)」と記載されているため光学性能としては「4倍の光学ズーム」が正しいことになる。8倍ズームはあくまでも「相当する」という表現だ。



結局はどういうことなのか?


正しく説明すると「4倍の光学ズーム」「8倍のクロップズーム」という表現が正しいと思われる。「クロップズーム」とは、レンズが物理的に光学的な倍率を持たず、センサーの中心部を切り取って拡大表示する方式だ。つまり、「iPhone 17 Pro の“本当の”光学ズーム倍率」は 4× であり、“8×”は光学とセンサーの解像度/切り出しを組み合わせて「光学品質を保つ範囲」のズームとして表現しているようだ。また、48MPテレフォトセンサーの中央を切り出す形になるので、実際の有効解像度は 12MP相当になる。


以下に簡単な図を掲載する。

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Appleの日本語公式ページでは「8倍の光学ズーム」と表記されているが、一般消費者の多くは光学ズームとクロップズームの違いを意識することは少なく、そのまま受け入れてしまうだろう。しかし、カメラに詳しい層やProモデルを選ぶようなハイエンドユーザーにとっては、純粋な光学ズームではない点は明らかであり、誤解を招く表現と映る可能性が高い。このため今後、Appleが表記を修正する動きが出てくるかもしれず、場合によっては景品表示法の観点から議論の対象になる可能性も否定できない。



追記

後日、Appleのサイトを確認したところ修正されており、英語版の表記と同じ内容「8倍の光学品質ズーム」になった模様だ。


9/20現在、日本語ページでは「8倍の光学品質ズーム」となっている(Apple日本版HPよりキャプチャ)
9/20現在、日本語ページでは「8倍の光学品質ズーム」となっている(Apple日本版HPよりキャプチャ)


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