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インフキュリオン、2025年の決済動向調査を発表

  • 執筆者の写真: 桜井 未来
    桜井 未来
  • 6月17日
  • 読了時間: 3分
image :  インフキュリオン
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コード決済が過去最高の72%、カード利用は「タッチ決済」が主流に


 株式会社インフキュリオンは6月17日、「決済動向2025年調査」の結果を公表した。本調査は2015年から同社が定期的に実施しているもので、全国の16歳から69歳までの男女2万人を対象に、キャッシュレス決済の利用実態を把握することを目的としている。


コード決済の利用率は72%、10代は83%と最多

 今回の調査で最も顕著だったのは、コード決済アプリ(PayPayや楽天ペイなど)の利用率が72%と過去最高を記録した点である。特に10代では83%と、他の年代を大きく上回る結果となった。スマートフォンを日常的に使用する若年層が、現金よりも迅速かつ利便性の高い決済手段としてコード決済を積極的に取り入れている様子が浮き彫りとなった。


クレジットカード利用は「タッチ決済」が主流に

 クレジットカードでは、「挿し込み型IC決済」に比べて「タッチ決済」の利用が増加傾向にある。店舗側の対応端末の普及も進んでおり、特にスーパーやドラッグストアなどではタッチ決済が定着してきている。また、非対面(EC)での決済手段としては、クレジットカードが依然として主流であり、全体の68%を占めている。


image : インフキュリオン
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デビットカードの利用も拡大

 ブランドデビットカード(Visaデビットなど)の利用率は29%と、前回調査から11ポイント上昇した。特に10代および20代の利用率が約4割に達し、若年層における顕著な伸びが見られる。「使いすぎを防げる」という安心感から選ばれているとみられ、即時引き落としで支出管理がしやすい点が、人気の理由と考えられる。


対面 vs 非対面の決済手段

 対面購入においては、コード決済とクレジットカードの利用率がほぼ拮抗し、いずれも約6割前後となっている。一方、非対面購入(ネットショッピングなど)ではクレジットカードが圧倒的に支持されており、68%がクレジットカードを利用している。オンラインにおけるコード決済は、今後の発展が期待される段階にある。


交通機関やタクシーでは現金依存が依然として根強い

 交通機関では、「交通系ICカード(SuicaやPASMOなど)」が依然として主流で、鉄道利用者の多くがカード型を使用している。一方、タクシーにおいてはキャッシュレス決済の導入が進んでいるものの、過半数が依然として現金で支払っている。「端末が使えなかった」「運転手に断られた」といった体験が、現金利用の要因として挙げられている。

 

 また、カードによるタッチ決済の利用率は、鉄道で14%、タクシーで20%にとどまるが、地域別に見ると、四国地方ではタッチ決済の利用が交通系ICカードを上回るなど、普及の広がりが顕著になっている。今後、さらに多くの路線や車両で対応が進めば、タッチ決済の利用率が大きく伸びる可能性がある。


image : インフキュリオン
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 インフキュリオンは今回の調査結果について、「若年層を中心にキャッシュレス決済が急速に浸透しており、今後は高齢層への対応や、交通・医療など生活インフラへのさらなる普及が鍵になる」と分析。今後も定期的な調査を継続し、社会に役立つ決済インフラの提案を行っていくとしている。



参照サイト

株式会社インフキュリオン プレスリリース

コード決済アプリ利用率が過去最高更新も、対面・非対面で利用動向に二極化 若年層がコード決済アプリ・デビットカード利用を牽引、クレジットカードはタッチ決済が主流へ



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