HUAWEIが新型三つ折り「Mate XT2」発表 独自チップ搭載


Huaweiが新型三つ折りスマホ「Mate XT2」を発表した。世界初の独自構造チップKirin 9050 Proを搭載し、耐久性とプライバシー機能を強化している。
中国Huaweiは9月7日、新型三つ折りスマートフォン「HUAWEI Mate XT2 | ULTIMATE DESIGN」を発表した。発表会では、Huawei エグゼクティブディレクター兼コンシューマー事業グループ会長の余承東氏が登壇し、製品の特徴を説明した。目玉は、独自の「LogicFolding」構造を採用した世界初のチップ「Kirin 9050 Pro」の搭載である。
折りたたみ方式を一新
Mate XT2では、折りたたみの方式が大きく変わった。従来の「Mate XT」「Mate XTs」はZ字型に折りたたむ構造で、閉じた状態でも画面の一部が外部に露出していた。今回のMate XT2は両サイドのパネルが内側に閉じる「ウィングフォールド」構造を採用し、画面全体が本体内部に収まる設計となった。
本体の厚さは、閉じた状態で12.3mm、開いた状態で最薄部3.5mmとなり、重さは299g。三つ折りスマホとしては最薄・最軽量クラスに位置づけられる。防塵・防水性能はIP58およびIP59に対応し、三つ折り機としては初の等級となる。
ヒンジ部分には5本のアームを組み合わせた新構造を採用し、折り曲げ時の力を均等に分散する設計とした。画面保護のため、外側にはガラス・航空機グレードの極薄高強度スチール・カーボンファイバー層を重ねており、耐衝撃性を高めている。
Kirin 9050 Pro、独自構造で性能を底上げ
搭載チップのKirin 9050 Proは、Huaweiが「LogicFolding」と呼ぶ設計を採用した世界初のチップとされる。回路の論理ユニットを平面ではなく積層構造で配置する手法で、独自の性能理論(τスケーリング則)に基づいて設計されたという。
Huaweiの説明によると、ハードウェア・ソフトウェア・チップ・クラウドの最適化により、端末全体の処理性能は前世代比で42%向上した。CPU単体では、シングルコア性能が24%、マルチコア性能が52%向上したとしている。グラフィック処理を担うMaleoon GPUはリアルタイムレイトレーシングに対応し、描画性能は142%向上したという。
大画面ディスプレイとプライバシー機能
画面構成は、閉じた状態で使う6.5インチの外部ディスプレイ(解像度2442×1140、最大輝度6500ニト)と、全開時に10.2インチとなる内部の折りたたみ式有機ELパネルの2枚構成となる。内部パネルは3K解像度のLTPOパネルで、リフレッシュレートは1〜120Hzの可変式に対応する。
プライバシー機能として、画面の視野角を制限し、正面以外からの覗き見を防ぐ機能を搭載した。設定により画面の見え方を切り替えられる仕組みで、公共の場での利用を想定した機能としている。
カメラと基本ソフトウェア
カメラ機能では、色再現性を高めたとする新しいカメラシステムを採用し、前世代比で色再現性が95%向上したとしている。加えて、衛星通信機能にも対応する。基本ソフトウェアには新しい「HarmonyOS 7」を採用し、複数のウィンドウを同時に操作できるマルチタスク機能を搭載した。
発売日・価格・日本展開について
Mate XT2は中国で9月12日10時08分(日本時間11時08分)に発売される予定である。価格はメモリ16GB・ストレージ256GBモデルで19,999元(日本円で約46万円)からとなり、上位モデルはストレージ最大2TBまで用意される。8月31日に実施された予約受付では、受付開始からわずか数秒で用意された数量が完売したと報じられている。
日本での正規販売については、現時点で発表がない。前世代の「Mate XT」は日本での正規販売がなく個人輸入による入手が中心だったが、今回のMate XT2についても同様の状況が続く可能性がある。
三つ折り市場の主導権争いが次の焦点に
Mate XT2の発表により、三つ折りスマホ市場での競争は新たな段階に入ったといえる。前世代までは折りたたみ方式や薄さを競う傾向が強かったが、今回はSamsungが採用する内折れ方式に近い構造へと転換しており、画面保護や耐久性を重視する方向へ設計思想が変化した点が特徴である。
独自設計のチップを核とした性能向上は、米国による半導体関連の輸出規制が続くなかでのHuaweiの技術的な対応策としても注目される。今後は、実際の販売台数や耐久性に関する評価が、三つ折りスマホというカテゴリー全体の普及ペースを左右する材料になるとみられる。
Mate XT2 主な仕様
項目 | 内容 |
チップ | Kirin 9050 Pro(LogicFolding構造) |
メモリ/ストレージ | 16GB/256GB・512GB・1TB・2TB |
外部ディスプレイ | 6.5インチ有機EL(2442×1140、最大6500ニト) |
内部ディスプレイ | 10.2インチ有機EL(3K、LTPO、1〜120Hz) |
本体厚さ | 閉時12.3mm/開時最薄部3.5mm |
重量 | 約299g |
防塵防水 | IP58/IP59 |
OS | HarmonyOS 7 |
その他 | 衛星通信対応、視野角制限プライバシー機能 |
価格(中国) | 19,999元から(約46万円) |
発売日 | 9月12日10時08分(中国時間)/日本時間11時08分 |




