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AWSとOpenAIが380億ドルの長期提携を発表

  • 執筆者の写真: 桜井 未来
    桜井 未来
  • 4 日前
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更新日:3 日前


AWSとOpenAIが380億ドルの長期提携を発表
image : Amazon.com, Inc.

クラウド×生成AIインフラ戦争が加速、数十万GPU供給で次世代モデル開発を後押し


 米Amazonのクラウド部門AWSと米OpenAIが現地時間11月3日に長期パートナーシップを発表し、生成AI開発における協力体制を強化した。OpenAIはAWSのクラウドインフラを即時に活用開始し、大規模AIモデルのトレーニングおよび推論をさらに加速させる。AI市場の成長に伴い、これまで以上に強固で拡張可能なコンピュート環境が求められる状況下での重要な提携となる。


約380億ドルのAIインフラ投資

 本契約は最大$38 billion(約380億ドル)相当で、AWSは数十万個の最先端NVIDIA GPU(GB200/GB300など)とEC2 UltraServersを提供する。これによりOpenAIは、高性能コンピューティング環境を安定的に確保し、継続的な大規模モデル開発と運用に必要なリソースを得る。提供されるクラスタは低レイテンシ設計で、50万チップ級クラスタにも対応できる規模が可能となり、AI処理の効率性を大幅に向上させる。


クラウド×生成AIインフラ戦争が加速、数十万GPU供給で次世代モデル開発を後押し
image : Amazon.com, Inc.

Microsoft Azureは依然として主要基盤、AWSを戦略的に追加

 OpenAIは長年にわたりMicrosoft Azureを主要クラウド基盤として活用しており、Microsoftは同社最大の出資企業として、独占的な製品統合や専用インフラを提供し続けている。今回のAWS提携は、急増するAI需要に対応するためのマルチクラウド強化策であり、計算資源の確保と供給リスク分散が狙いだ。AIインフラの複線化により、OpenAIはAzureとAWS両立の体制で競争優位を広げる可能性がある。


Sam Altman氏「巨大かつ信頼性の高いコンピュートが鍵」

 OpenAI CEOのSam Altman氏は、次世代フロンティアAIを推進するには巨大で信頼性の高いコンピュート環境が不可欠だと強調。AWS CEOのMatt Garman氏も、先端AIワークロードに対応できるクラウドインフラを持つプラットフォームとしてAWSの優位性をアピールしている。両社はAI技術発展の基盤を共同で構築する姿勢を示した。


Amazon Bedrockで企業のAI導入を加速

 AWSのAIサービス「Amazon Bedrock」ではすでにOpenAIのオープンウェイトモデルが利用可能となっている。企業はこれを活用し、AIエージェント開発、データ分析、業務自動化など多様な用途で生成AIを導入できる。AWSは2026年末までの主要インフラ配備を目標としており、2027年以降も拡張の余地を残している。企業のAI実装基盤としての役割がさらに高まる見通しだ。


AIクラウド時代の新基準:スケールするGPU供給力

 今回の提携は、クラウド選択の基準が単なる汎用性能ではなく、AI専用インフラの供給力・スケーラビリティに移行していることを示す。GPU確保が競争力に直結する“AIインフラ戦争”が本格化しており、AWSとOpenAIの連携は市場の勢力図に影響を与える可能性が高い。他クラウド企業も対抗戦略を強化し、競争はさらに激化する見通しだ。


参照サイト

Amazon.com, Inc. news

AWS and OpenAI announce multi-year strategic partnership


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