OpenAI、ChatGPTに企業データ統合機能「Company Knowledge」を追加
- 桜井 未来

- 10月27日
- 読了時間: 2分

SlackやGoogle Drive、SharePointなどの情報を横断的に活用し、業務効率化とナレッジ共有をAIで加速する新機能
米OpenAIは現地時間10月23日、ChatGPTに企業内部のデータを統合して活用できる新機能「Company Knowledge(カンパニー・ナレッジ)」を発表した。この機能により、Slack、SharePoint、Google Drive、GitHubなどの社内ツールに散在する情報をChatGPTが横断的に参照し、企業固有の文脈を踏まえた回答や資料を生成できる。OpenAIは、これを「組織のナレッジをAIが理解し、社員全体で活用できる新たな基盤」と位置づけている。
分散情報の統合と業務効率化
Company Knowledgeは、営業や開発、サポートチームが商談やプロジェクト準備を行う際に、チャット履歴、メール、議事録、サポートチケット、技術ドキュメントなどを自動で集約し、要約や提案資料を生成できる。これまで個別に検索・整理が必要だった情報をAIが一元化することで、意思決定のスピード向上や社内ナレッジ共有の効率化につながる。

エンタープライズ向けの堅牢なセキュリティ
企業データを扱うため、Company Knowledgeは既存のアクセス権限を尊重する設計を採用している。ユーザーは許可された情報のみ参照でき、管理者はアプリごとに権限を制御可能だ。さらに、SSO(シングル・サインオン)、SCIM、IPアロウリスト、データ暗号化など、エンタープライズ標準のセキュリティ対策も実装されており、安全性を確保している。
制限と今後の拡張
Company Knowledgeは現在、ChatGPT Business、Enterprise、Eduプランで提供されている。現時点では、Company Knowledgeモードを有効にすると、Web検索や画像生成、チャート作成など一部機能が制限される。OpenAIは今後、これらの制約の緩和と対応アプリの拡充を計画しており、より柔軟な業務支援が可能になる見込みだ。
参照サイト
OpenAI公式サイト
Work smarter with your company knowledge in ChatGPT

