Google、Geminiに「Personal Intelligence」導入 個人データを文脈化する新機能
- 白石 奈々

- 1月16日
- 読了時間: 3分

Gmailや写真、検索履歴を横断的に参照し、対話型AIの応答精度を高める新機能
米Googleは現地時間1月14日、AIアシスタント「Gemini」に新機能「Personal Intelligence」を導入した。ユーザーが許可した個人データを文脈として活用し、より状況に即した応答を行う仕組みだ。生成AIが汎用的な受け答えから、個人理解を前提とした設計へ進みつつあることを示している。
Geminiに追加された「Personal Intelligence」とは
Personal Intelligenceは、ユーザー自身の情報を踏まえてGeminiの応答を最適化するための機能だ。GmailやGoogle Photos、検索履歴、YouTubeなど、複数のGoogleサービスと連携し、質問に対する背景情報として活用する。単発の検索結果を返すのではなく、ユーザーの状況や過去の行動を前提に推論する点が特徴となる。

Googleサービス横断で文脈を構築
この機能では、特定のアプリ内データだけでなく、複数サービスにまたがる情報を組み合わせて扱う。例えば、メールの内容や写真の履歴、検索傾向などを文脈として参照し、より具体的で状況に合った回答を生成する。Geminiがユーザーごとの前提条件を内部で構築する設計といえる。

既存機能との連続性
Googleはこれまでも、GeminiがGmailやGoogleドライブなどの情報を参照できる仕組みを段階的に拡張してきた。調査用途に特化した機能としては「Deep Research」があり、Workspace内の情報を活用した分析やレポート生成を可能にしている。Personal Intelligenceは、こうした基盤を背景にしつつ、特定の調査作業に限らず、日常的な対話や質問応答の中で個人データを活用する点に主眼が置かれている。
オプトイン方式と提供条件
Personal Intelligenceは、ユーザーが明示的に有効化するオプトイン方式を採用している。どのサービスと接続するかは個別に設定でき、初期状態では無効となっている。現在は米国において、Google AI ProおよびAI Ultra加入者向けのベータ版として提供されており、Web、Android、iOSに対応する。対象は個人のGoogleアカウントに限られる。

image : Google
プライバシー管理を前提とした設計
個人データを活用する機能である以上、制御の仕組みは重要になる。Googleは、参照される情報をユーザーが許可した範囲に限定し、回答に使われたデータを確認できる仕組みを用意している。一方で、設定の分かりやすさや管理のしやすさは、今後の運用を通じて評価されていくことになりそうだ。
個人文脈を前提とするAIの現在地
Personal Intelligenceは、AIが「質問に答える存在」から「個人の文脈を前提に振る舞う存在」へ移行しつつあることを示す。検索やスマートフォンと密接に結びつくGeminiが、日常的なデジタル体験の中でどこまで踏み込むのか、その動向が注目される。
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