Apple Pay責任者のベイリー氏、25年超で退社へ
- 藤崎 翔太

- 12 時間前
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AppleでPayとWallet部門を率いてきたジェニファー・ベイリー氏が10月に退社する。幹部交代の一環。
Bloombergによると、AppleでPayおよびWallet事業を統括してきたジェニファー・ベイリー氏が、10月に同社を退社する。同社では近年、幹部の退社が相次いでおり、今回の人事もその流れに位置づけられる。
ベイリー氏の経歴とApple Payの実績
ベイリー氏は2000年代初頭にAppleへ入社し、2003年からはAppleのオンラインストア事業を統括した。2014年のApple Pay立ち上げに合わせて同事業の担当副社長に就任し、以後10年以上にわたりPayとWallet部門を率いてきた。
在任中には、決済手段としてのApple Payに加え、Apple Walletの機能拡充にも関わった。ウォレットは当初クレジットカードやデビットカードを保存する用途が中心だったが、現在では自宅や車、ホテルの鍵、身分証明書なども扱えるようになっている。ベイリー氏はApple Cardの立ち上げにも携わったほか、サービス領域における不正防止やギフトカード事業なども担当してきた。
Apple Payは現在、80カ国以上で展開されており、米国内では小売店の85%以上で利用可能とされる。事業規模は年間75億ドルを超えるとの試算もあり、Appleの収益源の一つとなっている。
退社の背景
Appleのサービス部門トップであるエディ・キュー氏は、社員向けメモでベイリー氏の退社を発表した。メモの中でキュー氏は、ベイリー氏がオンラインストア事業からApple Payの立ち上げまで、長年にわたり大きく貢献してきたと述べている。
ベイリー氏の退社は、Appleで進む幹部交代の流れの一部とされる。AI部門責任者だったジョン・ジャナンドレア氏や最高執行責任者を務めたジェフ・ウィリアムズ氏がすでに退社しているほか、法務責任者のケイト・アダムズ氏も2026年内の退社を予定している。広報部門のシニアディレクターを務めるジョシュ・ローゼンストック氏の退社も同時期に伝えられているが、これはベイリー氏の件とは別の動きとされる。
今回の一連の幹部交代は、ティム・クック氏が9月1日付でジョン・ターナス氏に最高経営責任者の職を引き継ぐ、経営体制の移行時期と重なっている。
後任体制と今後
キュー氏によると、ベイリー氏の退社前に後任体制が発表される予定である。ベイリー氏自身は10月の退社後も、業務移行を支援する顧問的な立場で関与を続けるとしている。Apple広報はこの件についてコメントしていない。
世代交代が進むアップル経営陣
ベイリー氏の退社は、Appleの主要サービスの一つを長年支えてきた人物の退場という意味で小さくない出来事である。決済やデジタルウォレットはAppleのサービス事業の中核をなす分野であり、後任人事や事業体制の発表が注目される。今回の人事は単独の出来事ではなく、CEO交代を控えたAppleで進む幹部層の刷新の一環として捉えるべきだろう。




