PFN、国産生成AIモデル「PLaMo 3.0 Prime」を正式リリース
- 白石 奈々

- 6月23日
- 読了時間: 2分

コンテキスト長を64Kから256Kに拡張、同価格帯の海外モデルに対し日本語性能で競争力
Preferred Networks(PFN)は6月22日、国産生成AI基盤モデル「PLaMo」シリーズの最新フラッグシップモデル「PLaMo 3.0 Prime」の正式提供を開始した。2026年3月に公開したβ版をベースに、モニター企業からのフィードバックを反映し、推論性能や長文処理性能、ツール利用性能を強化した。提供形態はAPIおよびオンプレミスに対応する。
今回のPLaMo 3.0 Primeは、推論能力を重視した「Reasoning」モデルと、高速応答を重視した「Non-reasoning」モデルの2構成で展開する。
推論性能を強化、コンテキスト長は256Kに拡張
主な強化点は3つある。1つ目は、β版で導入したReasoning能力の向上だ。PFNによると、強化学習の実施期間を延長することで、複雑なタスクに対する推論性能を高めたという。2つ目は、コンテキスト長の拡張だ。従来の64Kから256Kへ拡張し、長文ドキュメント処理やAIエージェント用途への対応力を高めた。3つ目は、コーディング性能およびツール利用性能の改善。外部ツール呼び出しや複数ステップ処理、業務システム連携などを強化し、エンタープライズ向けAIエージェントとしての活用を想定する。
日本語性能や安全性で海外モデルと競争力
PFNの社内評価によると、PLaMo 3.0 Primeは「Qwen3.6 27B」や「gpt-oss-120b」といった同規模のオープンモデルに加え、「GPT-5.4 mini」「Claude Haiku 4.5」など同価格帯のクローズドモデルと比較し、日本語での指示追従、コーディング、ツール利用などの領域で競争力のある結果を示したとしている。

また、安全性評価では、National Institute of Information and Communications Technology(NICT)から提供を受けた安全性データを活用し、スタンフォード大学基盤モデル研究所が運用する「HELM Safety」において、海外モデルと同等以上の結果を示したという。

APIやBedrock、オンプレミスで提供
Reasoningモデルは、多条件を整理しながら段階的に結論を導く用途を想定し、専門的な質問応答や意思決定支援などに適する。一方、Non-reasoningモデルは応答速度を重視し、社内文書要約や定型問い合わせ対応、情報抽出、チャットボットなど幅広い業務利用を想定する。
提供形態はクラウドAPIに加え、Amazon Bedrock Marketplace、オンプレミス、Snowflake環境に対応。さらに、国産AI構築プラットフォーム「miibo」や、約150自治体が導入する「QommonsAI」にも標準搭載される。
生成AIの業務実装が進む一方、データ管理や日本語性能を重視した国産モデルへの関心も高まっており、PFNのPLaMo 3.0 Primeがエンタープライズ領域でどこまで存在感を高められるか注目されそうだ。
参照サイト
株式会社Preferred Networks ニュースリリース
国産生成AI基盤モデルPLaMo 3.0 Primeを正式リリース


