Google、ノーコードAI「Workspace Studio」を正式公開
- 白石 奈々

- 2 日前
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Gmail・Drive連携で業務自動化が次のステージへ — Gemini 3 が日常業務を支援
米Googleは現地時間12月4日、Google Workspace 向けの新プラットフォーム「Google Workspace Studio」の提供を開始した。自然言語で指示を記述するだけで AI エージェントを作成でき、Gmail、Google Drive、Google Chat といった主要アプリの業務を幅広く自動化できる。Gemini 3 が文脈理解を担うことで、従来の自動化ツールでは難しかった“判断を伴うタスク”にも対応する。初期段階では英語でのプロンプトを中心に提供され、今後数週間で法人向けに順次提供される見通しだ。
非定型業務も対象にする柔軟な自動化
Workspace Studio は、単純な条件分岐にとどまらず、内容理解や優先度判断を必要とするタスクを扱える点が大きな特徴だ。問い合わせの仕分け、会議メモの要約・共有、複数ステップの承認フローなど、例外処理が多い業務にも対応する。限定提供期間の実績として、エージェントが約30日間で2,000万件規模のタスク処理を支援したとされ、生産性向上の効果が定量的に示された。
動画で見る — Workspace Studio
Workspace Studio で誰でも業務用AIエージェントを作成できることを紹介する動画を紹介。Gemini を使い、メール整理、ドキュメント生成、データ抽出、外部サービス連携などをノーコードで自動化できる点を実演している。
受信メールをAIが読み取り、内容に応じて自動でラベル付けするユースケースを紹介。問い合わせメールを「対応必要」ラベルに分類し、必要なら担当へ通知するなど、フィルタ以上の“判断型自動化”を実現。メール整理の負荷を減らし、重要案件を見落とさないための実践例を示す。
外部サービス連携で広がるユースケース
Studioには、Asana、Jira、Salesforce をはじめとする主要外部アプリとの連携コネクタが用意されている。これにより、メール処理から顧客管理、タスク更新までを一貫したワークフローとして自動化可能だ。Apps Script や社内システムとも統合できるため、ノーコードの手軽さと高度な拡張性を両立しており、企業利用に適した構成となっている。
導入の鍵は運用設計とガバナンス
運用開始にあたっては、権限管理やデータ取り扱い方針の整理が不可欠だ。まずはテンプレートを利用した小規模な自動化から導入し、効果を測定しながら段階的に部門横断のフローへ拡大することが望ましい。AI を単なる“補助ツール”ではなく、業務プロセスを再構築する基盤として捉えられるかどうかが、長期的な導入効果を左右する。
参照サイト
Google Workspace Product Announcements
Introducing Google Workspace Studio: Automate everyday work with AI agents


