電通デジタルとMeta、AI活用でInstagram動画制作を効率化 新ワークショップを開発
- 桜井 未来
- 6月17日
- 読了時間: 2分

SEOの次は“GEO” 生成AI時代の検索最適化も提案
株式会社電通デジタルは5月16日、米Metaの日本法人であるFacebook Japan合同会社と共同で、Instagram向け縦型動画の制作を効率化するAI活用型ワークショップ「IG AI Creative Studio」を開発したと発表した。このワークショップでは、企業担当者と電通デジタルのクリエイターが協力し、Metaの生成AI「Llama」などを活用しながら、最短半日で動画を完成させることが可能となる。
制作プロセスでは、Instagramのアクティブユーザーを対象に、独自のフレームワーク「Tribe Driven Marketing for Instagram」に基づいて分析を実施し、ターゲットユーザーを特定。そのターゲット像に基づきAIがペルソナを生成し、その情報をもとに動画企画の立案から絵コンテの作成、さらには動画制作までを一貫して支援する。完成した動画については、生成されたペルソナを用いて事前にクリエイティブの効果予測や評価も行えるという。
また、Metaが提供する「広告ライブラリ」に掲載された広告をチャット形式で検索できる「広告ライブラリエージェント」も導入。これにより、競合他社や市場の広告動向を迅速に把握でき、より的確なクリエイティブ提案が可能となる。
さらに電通デジタルは、生成AIによる検索結果において自社情報の引用機会を高め、ユーザーとの接点創出を支援する「Generative Engine Optimization(GEO)コンサルティングサービス」も開始。このサービスでは、生成AIの視点に基づいた情報構造の診断、コンテンツの実装、生成AIアップデート後の回答状況の分析とPDCA運用を通じて、企業のブランドや商品がAIの出力結果に正しく反映されるよう支援する。これにより、SEOの枠を超えた新たなマーケティング施策として、ユーザーとの接点機会を創出することが期待される。
今後は、Metaのデータ統合基盤「Meta Advanced Analytics」と接続したAIエージェントの開発や、国内の電通グループ各社とMetaソリューションの連携による統合マーケティングAIの開発も進め、企業のマーケティング業務のさらなる高度化と迅速化を目指すとしている。
参照サイト
株式会社電通デジタル プレスリリース
MetaとAI領域で提携 縦型動画制作をAI活用により大幅に効率化する「IG AI Creative Studio」を開発