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アマゾンが衛星通信のグローバルスターを買収、アップルとも連携へ

  • 執筆者の写真: 藤崎 翔太
    藤崎 翔太
  • 4月15日
  • 読了時間: 3分

Image is for illustrative purposes only.
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アマゾンが衛星通信会社グローバルスターを買収し、LEO衛星網を通じたスマートフォン直接接続サービスの提供を目指す。




アマゾンは2026年4月14日付のプレスリリースで、衛星通信会社グローバルスター(NASDAQ: GSAT)の買収に向けた合意を発表した。あわせてアップルとも衛星通信サービスに関する協定を締結した。


衛星通信会社グローバルスターの買収

アマゾンは合意の条件に基づき、グローバルスターの衛星運用インフラや資産、および世界各国での認可を持つ移動衛星サービス(MSS)スペクトルライセンスを取得する。

グローバルスターは30年以上にわたり低軌道(LEO)衛星コンステレーションを運用してきた企業で、端末直接接続(D2D)技術の先駆者でもある。同社の既存衛星群と新型衛星は、アマゾンが運営するLEO衛星網「Amazon Leo」と並行して運用される予定だ。

買収条件として、グローバルスター株主は1株あたり現金90ドル、またはアマゾン普通株式0.3210株(上限90ドル相当)のいずれかを選択できる。ただし現金選択は総株式の最大40%までに制限され、超過分は株式対価に按分される。グローバルスターが一定の運用目標を達成しない場合、総対価は最大1億1000万ドルを上限に減額される。

すでにグローバルスター株式の議決権の約58%を持つ株主が書面により本取引を承認しており、規制当局の承認など所定の条件を満たしたうえで、2027年中のクローズを見込む。


Amazon LeoのD2Dサービス、2028年開始予定

アマゾンは2028年から、Amazon Leo独自の次世代D2D衛星システムの展開を開始する予定だ。このシステムにより、従来の地上セルラーネットワークの届かない地域でも、スマートフォンや携帯端末への音声・データ・メッセージサービスの提供が可能になる。

同システムは既存のLeoシステムと統合され、固定・移動衛星サービスを組み合わせた統一ネットワークを構成する。Amazon Leoの完成形は低軌道に数千基の衛星を配置し、世界中で数億のエンドポイントに対応できる容量を持つとしている。


アップルのiPhone・Apple Watch向け衛星サービスを継続提供

アマゾンとアップルは別途、現行および将来のiPhoneとApple Watchへの衛星接続サービスに関する協定を締結した。

現在グローバルスターはアップルと連携し、iPhone 14以降および Apple Watch Ultra 3向けに衛星経由の緊急SOSや位置情報共有などのサービスを提供している。新たな協定により、アマゾンはグローバルスターの既存・予定衛星を使ったiPhone・Apple Watch向けサービスを引き続き支援するとともに、Amazon Leoを活用した将来の衛星サービスをアップルと共同で開発する。


日程情報

項目

内容

買収対価(現金)

グローバルスター1株あたり90ドル

買収対価(株式)

アマゾン普通株式0.3210株(上限90ドル相当)

現金選択上限

総株式の40%まで

最大減額幅

1億1000万ドル

取引クローズ予定

2027年(規制承認等の条件を前提)

D2Dサービス開始予定

2028年


低軌道衛星が「つながらない場所」をなくす時代へ

今回の買収は、アマゾンが衛星インターネット事業に本格参入することを示す大きな一手だ。スペースXの「Starlink」が先行するなか、アマゾンはグローバルスターのスペクトル資産と30年超の運用実績を取り込むことで、単なるブロードバンド提供にとどまらず、スマートフォンへの直接接続というより広い市場を狙う。

アップルとの協定は、すでに数億台規模のユーザーベースを持つiPhoneとApple Watchがアマゾンの衛星網に乗ることを意味し、消費者への普及速度という点でも見逃せない。衛星通信はかつて法人・政府向けの特殊インフラだったが、2028年以降は一般消費者が意識せず使うインフラへと変わる可能性がある。



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