KDDIとGoogle、AIスタートアップ支援で協業
- 藤崎 翔太
- 5 時間前
- 読了時間: 3分

KDDIとGoogle AI Futures Fundが日本のAIスタートアップ向け支援プログラムを開始した。
KDDI株式会社は2026年7月28日、Googleの投資ファンド「Google AI Futures Fund」と協力し、日本国内のAIスタートアップを対象とした「AIスタートアップ支援プログラム by KDDI & Google AI Futures Fund」の開始に合意したと発表した。Google側も同日、公式ブログで同プログラムの立ち上げを明らかにしている。両社は同日付で特設サイトを開設し、スタートアップからの応募受付を開始した。
提携の狙い
KDDIは2011年から15年にわたり国内外のスタートアップ支援を続けており、有望スタートアップが選ぶ「イノベーティブ大企業ランキング」で9年連続1位を獲得している。2025年からは米国投資ファンドとの連携も強化し、クロスボーダーでの支援体制を広げてきた。
一方のGoogle AI Futures Fundは、資金提供や事業展開支援、Google DeepMindのAIモデルへの早期アクセス提供を通じて、働き方やコーディング、エンターテインメントなど幅広い分野でAI活用に取り組む企業を支援するファンドである。今回の日本展開では、人材の厚みや挑戦を続ける気風といった日本のスタートアップエコシステムの特徴に着目したとしている。
支援内容
対象となるスタートアップには、以下の4つの支援が提供される。
項目 | 内容 |
協調投資 | KDDIとGoogleによる共同での資金提供 |
早期アクセス | Gemini、Nano Banana、Lyriaなど最新AIモデルへの先行利用権 |
AIインフラ提供 | KDDI大阪堺データセンターのオンプレミス型Gemini「Gemini on GDC」、GPUクラウド「KDDI GPU Cloud」のトライアル提供、Google Cloudの無料クレジット、開発・拡張支援 |
専門家によるサポート | 両社の研究者・エンジニア・プロダクトマネージャーらによる技術・事業支援、共同開発の機会 |
一部報道によれば、投資規模は両社合計で最大200万ドル(約3億円)とされている。

各社のコメント
KDDIオープンイノベーション推進本部副本部長の舘林俊平氏は、Googleの技術力とKDDIの事業支援力の組み合わせにより、日本の起業家による革新的なAIサービス創出に期待を示した。
Google AI Futures Fund共同創設者兼ディレクターのジョナサン・シルバー氏は、KDDIとの提携について、日本の新世代AIネイティブスタートアップを支援する取り組みであるとし、Googleの研究者やプロダクトチームによる直接的な支援を創業者に届けられる点に触れた。
応募方法
対象は日本国内のスタートアップで、両社が開設した特設サイトを通じて応募を受け付ける。審査を通過した企業から順次支援が行われる見通しで、年間で数社程度が採択される想定とされている。募集開始日は2026年7月28日で、応募期限は明示されていない。
通信キャリアとファンドが組む意味
今回の提携は、投資だけでなく計算資源や技術者の伴走支援までを一体で提供する点が特徴といえる。KDDIが持つ通信インフラやデータセンター、法人・個人の顧客基盤と、Google側の最新AIモデルや開発者ネットワークを組み合わせることで、資金調達だけでは解決しにくい「開発から事業化までの実装力」を補う狙いがうかがえる。日本発のAIスタートアップにとって、選択肢の一つとして注目される取り組みになりそうだ。

