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日本通信とドコモ、音声通信網の相互接続協定締結

  • 執筆者の写真: 藤崎 翔太
    藤崎 翔太
  • 2 時間前
  • 読了時間: 3分


日本通信は2026年7月27日、ドコモとの音声通信網とSMS網の相互接続協定締結を発表。フルMVNOは11月24日開始予定。






日本通信は2026年7月27日、NTTドコモとの間で、音声通信網及びSMS網の相互接続にかかる協定を締結したと発表した。


協定締結の内容

今回締結された協定は、ドコモが提供する基地局設備と日本通信のコアネットワークを接続するにあたり、各種設備工事と相互接続試験を完了した後に、正式な合意文書として両者間で取り交わされるものである。つまり今回の締結により、設備工事と相互接続試験がすでに完了したことになる。なお、緊急通報網の構築については現時点で完了しておらず、引き続き整備を進めている段階としている。


相互接続に至る経緯

日本通信は2007年の総務大臣裁定によりデータ通信網との相互接続を実現していたが、携帯電話番号に関する制度上の制約から、音声通信網との接続は長年実現していなかった。2021年12月に総務省の情報通信審議会がMVNOへの携帯電話番号直接付与という方針を示し、2023年2月の制度改正を経て、日本通信は2025年6月に携帯電話番号の割り当てを正式に受けた。MVNOが携帯電話番号を保有するのは国内初の事例となる。

ドコモとの音声通信網相互接続については2024年2月に合意しており、その後、当初は2026年5月24日にサービスを開始する予定としていた。しかし複数の通信事業者との音声網接続に関する交渉が想定より長期化したことから、開始時期を半年後ろ倒しし、2026年11月24日とすることが2025年11月に発表されていた。今回の協定締結は、この予定に沿って進んでいることを示す内容となる。


サービス開始時期

日本通信は、ドコモの音声通信網及びSMS網との相互接続に基づく新サービスについて、2026年11月24日に開始する予定であることを改めて示した。これにより日本通信は、自社で携帯電話番号を管理しSIMを発行できる、いわゆるフルMVNO(同社が「ネオキャリア」と呼ぶ形態)としてのサービス提供に移行する。サービスは国内向けの展開であり、海外での提供は予定されていない。


接続料訴訟から17年、対立の相手との協業へ

日本通信とドコモの関係は、決して平坦な道のりではなかった。2007年の総務大臣裁定でドコモの携帯網開放を勝ち取った日本通信だったが、その後は接続料の算定方式を巡ってドコモと繰り返し対立してきた。2010年度分の接続料についてドコモが算定式を一方的に変更したとして、日本通信は2012年に提訴。この訴訟は2015年11月、東京地裁が日本通信の請求を棄却する形で決着し、日本通信側の全面敗訴に終わっている。データ通信網の接続を巡ってすら長年火花を散らしてきた両社が、今回はさらに一段踏み込んだ音声通信網とSMS網の相互接続で正式に協定を交わしたことになる。


もっとも、今回の進展を単純な「和解」と捉えるのは早計かもしれない。今回の合意は、両社の感情的な歩み寄りというより、2021年12月の総務省情報通信審議会がMVNOへの携帯電話番号直接付与という方針を示し、2023年2月の制度改正、そして2025年6月の日本通信への番号割り当てという、制度側の環境整備が先行して進んだ結果という側面が大きい。つまり今回の握手は、規制の枠組みが変わったことで両社の利害が一致した結果であり、かつての接続料争いの構図そのものが解消したかどうかは、実際にサービスが始まってからの運用を見なければ判断がつかない部分もある。


2026年11月24日に予定されるフルMVNO(同社が「ネオキャリア」と呼ぶ形態)としてのサービス開始が近づくにつれ、かつての「因縁の相手」との協業がどう受け止められるかは、今後注目されるところだろう。



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