アップル、Mini Apps Partner Programの導入を発表
- 藤崎 翔太

- 11月14日
- 読了時間: 3分

アプリ内課金の売上に対する手数料率が15%に引き下げられる
Appleは本日、ミニアプリを提供するアプリに対するApp Storeでのサポートを拡大する「Mini Apps Partner Program」を導入した。
ミニアプリは、HTML5やJavaScriptなどのWeb技術で構築された自己完結型の体験を提供する。このプログラムは、ミニアプリをホストするデベロッパを支援し、App Storeにおけるミニアプリの普及とユーザー体験の提供を促進することが目的だ。
プログラム参加デベロッパを対象に、条件を満たしたアプリ内課金の売上に対する手数料率が15%に引き下げられる。この特典を利用するには、安全でシームレスな体験提供のため、特定のApp Storeテクノロジーを対象アプリに実装する必要がある。実装対象には、Declared Age Range APIやAdvanced Commerce APIなどが含まれる。
ミニアプリとは何か
ミニアプリ(Mini App)とは、特定のネイティブアプリ(ホストアプリ)の内部で動作する、軽量で独立したアプリケーション機能だ。
HTML5やJavaScriptなどのWeb技術で構築され、ホストアプリのユーザーは、追加のインストールなしに、その機能を利用できる。ミニアプリは、ホストアプリを離れることなく、決済や特定のサービス利用といったタスクを完了させることを可能にする。
これにより、ホストアプリは複数の小規模サービス(ミニアプリ)を集約するプラットフォームとなり、利用者に多様な体験を一つの場所で提供する。開発側にとっては、Web技術の活用により迅速な開発・更新が可能となる利点がある。
Appleのプログラムで焦点となるのは、ホストアプリの運営元とは異なる第三者が提供するミニアプリであり、安全でシームレスな利用環境の提供を目指している。
主な特典と条件
このプログラムに参加したデベロッパは、条件を満たしたアプリ内課金の売上に対する手数料率が15%に引き下げられる(デベロッパの収益は85%)。
この特典を受けるための参加条件として、ホストアプリは以下のApp Store技術を実装する必要がある。
Declared Age Range API: 年齢に応じた適切なコンテンツと体験を提供するため。
Advanced Commerce API: 課金を適切に処理し、関連する購入品を管理するため。
Appleのアプリ内課金システムおよびApp Store Server APIの特定の機能(返金情報送信など)。
対象となるミニアプリ
手数料率引き下げの対象となるのは「Qualifying Mini App(条件を満たすミニアプリ)」内で販売されるデジタル商品やサービスである。この「条件を満たすミニアプリ」は、ホストアプリのデベロッパが直接的または間接的に管理下に置いていない第三者のアプリである必要がある。
参加を希望するデベロッパは、申請フォームを提出し、プログラムの利用規約に同意する必要がある。参加が承認された後、特典を利用するには、Advanced Commerce APIの使用が必須となる。


