Microsoft、Windows 11を“AI PC時代”へ - Copilotが操作の中心に
- 桜井 未来

- 10月20日
- 読了時間: 2分

Windows 11に統合されたAIアシスタント「Copilot」が、PC操作を直感的にサポート
米Microsoftは現地時間10月16日、すべてのWindows 11 PCを“AI PC”へ進化させる構想を発表した。キーボードやマウスに加え、音声・視覚・行動を通じてPCと自然にやり取りできる環境を提供することを目指す。中心に据えられるのは、AIアシスタント「Copilot」だ。
「Hey Copilot」で始まる自然な操作体験
ユーザーが「Hey Copilot」と呼びかけるだけでAIが起動し、音声入力や視覚認識を通じて作業を支援する。Microsoftによると、音声操作の利用率はテキスト操作を上回っており、これによりユーザーはより直感的なPC体験を享受できるとされている。さらに「Copilot Vision」機能では、画面上の情報をAIが解析し、作業内容に応じた提案や自動処理を行う。たとえば、開いているファイルやアプリに応じて最適なアクションを提示するなど、従来のアシスタントを超えた知的サポートを実現する。
「Ask Copilot」とCopilot Connectorsで機能拡張
Windows 11では、タスクバーに「Ask Copilot」アイコンが統合され、クリックひとつでAI操作を開始できる。検索やファイル操作、アプリ起動、システム設定の変更なども自然言語で指示可能だ。さらにCopilot Connectors機能により、OutlookやOneDriveだけでなく、Google DriveやGmailなどのクラウドサービスとも連携できる。AIは複数の情報源を統合し、メールや予定、ファイルの自動整理や提案を簡単に実行できる。
セキュリティとプライバシーも強化
AI機能の拡張にあわせ、Microsoftはセキュリティとプライバシー保護を強化している。Copilot Actionsは初期状態で無効化されており、ユーザーの明示的な許可がない限り自動動作しない。また、AIの処理内容は可視化されており、制御も容易になっている。
AI PCへの移行が次のスタンダードに
Windows 10のサポート終了に伴い、MicrosoftはAI機能を備えた「Copilot+ PC」への移行を推奨している。NPU(ニューラル処理ユニット)を搭載することで、AI処理をローカルで高速に実行でき、レスポンスも大幅に向上する。
Windows 11は、単なるOSから“AIを搭載したインテリジェントプラットフォーム”へと進化しつつある。音声で指示を出し、AIが画面を解析して作業を自動で進める―そんな未来のPC体験が、すでに現実のものとなりつつある。
参照サイト
Microsoft Windows Experience Blog
Bringing even more functionality to Copilot on Windows, with Copilot connectors, easy doc creation and Windows settings integration

