Apple Musicが新ブランドを発表、ロゴは音の振動を撮影して制作

Apple Musicが新ブランドアイデンティティを公開。Fred again..らと音の振動を撮影してロゴを制作し、アプリアイコンは赤から白黒に変わる。
Apple Musicは米国時間2026年10月21日(日本時間10月22日)、「Apple Music. Made by Sound: Behind the new brand identity」と題した動画をYouTubeに公開し、新しいブランドアイデンティティを正式に発表した。コンセプトは「Made by Sound(音によって作られた)」で、音楽プロデューサーのFred again..と音響スタジオのNEST Acousticsが制作に参加している。
音の振動を撮影してロゴを制作
新しいロゴは、CGではなく実写で作られた。制作では、Fred again..とNEST Acousticsが書き下ろした楽曲を音符ごとに分解し、トランスデューサー(音声信号を物理的な振動に変換する装置)を通して再生した。トランスデューサーは、浅い容器に張った鉱物油の上に設置されている。
容器の底面ガラスにはロゴが刻まれ、その上にはアプリアイコンの形をした透明のカバーが置かれた。音が鳴るたびに油面が波打ち、ロゴが揺らいで屈折する様子をカメラで撮影した。この映像がロゴの元になっている。
同じ楽曲は、Apple Musicの新しいサウンドシグネチャー(音によるブランドの識別要素)としても使われる。ロゴの動きは、Apple Musicのオリジナル動画やライブ映像の冒頭に表示される。
ワードマークとアプリアイコンの変更点
ワードマークは、Appleのシンボルと、同社の書体SF Proを調整した文字を組み合わせたデザインになった。文字は太い小文字で、字間を詰めている。ワードマークは9月に、ロンドンの新しいライブ会場「Apple Music Hall」の告知で先行して使われていた。
アプリアイコンは、従来の赤を基調としたデザインから白黒に変わる。ライトモードでは白地に黒、ダークモードでは黒地に白で表示される。10月13日に公開されたiOS 27.2のベータ4では、アプリ内の選択中アイコンの色が赤から青に変わり、ウィジェットの背景も赤から黒に変わった。
公開された動画ではロゴにカラフルなアニメーションが使われているが、アプリアイコン自体は白黒のままである。今後アイコンに色が加わるかどうかは明らかになっていない。
アイデンティティの制作は、広告会社のTBWA\Media Arts Labが担当した。
提供時期と日本での展開
新しいアイデンティティは、10月21日の週からApple Musicのオリジナルコンテンツやイベント番組で順次使われ始めている。Appleの公式サイトのApple Musicのページも、すでに新しいロゴとアイコンに切り替わった。
アプリアイコンを含む変更は、iOS 27.2とmacOS 27.2に合わせて展開される。両アップデートの配信は、2026年10月26日からの週になると見込まれている。ベータ版を利用している開発者やテスターは、すでに白黒のアイコンを確認できる。
日本での展開について、個別の発表は確認できていない。アイコンの変更はOSのアップデートに含まれるため、日本のユーザーもアップデートの適用後に新しいデザインへ切り替わるとみられる。
赤から白黒へ ブランドの軸を「音」に置く
新しいApple Musicのデザインは、Appleが採用してきたLiquid Glassのデザイン言語に沿っている。動画では、ロゴの縁に光が屈折し、色が浮かぶ様子が示されている。
Appleは先に、Apple TVでも新しいアイデンティティと制作の舞台裏の動画を公開しており、ブランド刷新の過程を映像で見せる手法は今回で2例目となる。実写で撮影する手法と、楽曲の制作者を明示する点は共通している。
一方でアイコンの白黒化には、ベータ版の段階から賛否が出ていた。赤は、Apple Musicを象徴する色として定着していたためである。動画のロゴは色を伴うアニメーションで表現されており、動く映像と、小さく静止したホーム画面のアイコンとでは、印象に差が出る可能性がある。
音と映像を一つの素材から作る意味
今回の刷新は、ロゴと音のブランド要素を同じ楽曲と同じ撮影素材から作った点に特徴がある。ロゴを見たときに音が想起され、音を聞いたときにロゴが想起される関係を作る狙いがあるとみられる。動画や配信、ライブ会場の演出など、映像と音が同時に使われる場面が多いストリーミングサービスにとって、取り入れやすい構成である。
アプリアイコンの色の変更は、日常的に目にする部分であるため、ユーザーの受け止め方が今後の評価を左右する。iOS 27.2の配信後に、アイコンを含めた反応がどう変わるかが注目される。





