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オプテージ、国内初「au回線音声フルMVNO」参入へ 27年度下期に開始

  • 執筆者の写真: 藤崎 翔太
    藤崎 翔太
  • 1月28日
  • 読了時間: 3分


オプテージがau回線を用いた国内初の音声フルMVNO事業へ参入。自社でのSIM発行や柔軟な通話プラン設計による競争力強化を狙う。



携帯電話サービス「mineo(マイネオ)」を運営する株式会社オプテージは、国内で初めて、au回線におけるデータ通信および音声・SMS通信の両方に対応した「フルMVNO」事業に参入することを発表した。

これまで通信キャリア(MNO)から設備を借り受ける「ライトMVNO」として展開してきた同社だが、今回の参入により、自社でSIMカードの発行や電話番号の管理、音声交換機の運用が可能になる。サービス開始は2027年度下期を予定している。


音声・SMSも「自社制御」へ フルMVNOへの進化

フルMVNOとは、通信の核心部である加入者管理装置(HSS/HLR)を自社で保有・運用する事業形態を指す。mineoはこれまでもデータ通信領域で独自のサービスを展開してきたが、音声通信についてはキャリア側の設備に依存していた。

今回の参入により、mineoはデータ通信だけでなく、音声やSMSのサービスも自ら制御できるようになる。これにより、これまで制約のあった「かけ放題」などの通話メニューを、顧客の利用実態に合わせてより柔軟に設計・提供できる環境が整う。


自由な料金プランを始め柔軟なサービス設計ができる(image:オプテージ)
自由な料金プランを始め柔軟なサービス設計ができる(image:オプテージ)

多様なSIM展開と法人向けIoT需要への対応

自社でSIM発行を行うメリットは、サービス設計の自由度向上にとどまらない。物理SIMだけでなくeSIMの多様なラインアップ展開が可能になるほか、海外ローミングサービスの充実も期待できる。

また、法人向け市場においては、きめ細やかな通信制御が求められるIoTデバイスへの対応を強化する方針だ。デバイスごとに最適な通信プランを構築することで、産業分野におけるプレゼンス向上も目指すとしている。


image:オプテージ
image:オプテージ


マルチキャリア対応への布石

今回のau回線での音声フルMVNO参入は、同社が掲げる「将来的なマルチキャリアでの音声フルMVNO事業展開」に向けた第一歩と位置づけられている。

mineoは現在、au・ドコモ・ソフトバンクの3キャリアに対応したマルチキャリア戦略を強みとしている。今後、他キャリアについても音声フルMVNO化が進めば、どの回線を選んでも自由度の高い音声サービスを受けられる「真のマルチキャリア・フルMVNO」が実現することになる。


「格安スマホ」から「独自インフラ」への脱皮がもたらす価値

今回の発表は、単なる通話プランの拡充以上の意味を持つだろう。

従来のMVNOは、キャリアの卸値や仕様に縛られ、サービスが同質化しやすいという課題を抱えていた。しかし、音声交換機までを自社で持つ「音声フルMVNO」への進化は、いわば「キャリアの代理店」から「独立した通信事業者」への完全な脱皮を意味する。

特に、独自コミュニティを通じてユーザーの声を取り入れる「Fun with Fans!」を掲げるmineoにとって、インフラ側の制約がなくなることは、これまで実現できなかった「かゆいところに手が届く」斬新なサービスの誕生を予感させる。大手キャリアのサブブランドが勢いを増す中で、技術的な自立によって独自の立ち位置を確立できるか、2027年の開始が注目される。




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