Google DeepMind、オンデバイスAI「Gemini Robotics On‑Device」公開
- 桜井 未来
- 6月25日
- 読了時間: 2分
更新日:6月27日

クラウド不要でロボットが高度タスクを自律実行可能に
米Google DeepMindは6月24日(現地時間)、ロボット向けの軽量AIモデル「Gemini Robotics On‑Device」を発表した。このモデルは、2025年3月に発表された「Gemini Robotics」をベースにしつつ、クラウド接続なしでローカル実行を可能としたビジョン・ランゲージ・アクション(VLA)モデルとして注目を集めている。現在は、DeepMindが選定した「信頼できるテスター(trusted testers)」である一部の研究者やロボティクス開発者向けに限定提供されている。
本モデルは、視覚・言語・動作を統合的に処理し、バッグに物を入れたり衣類を折り畳むなどの複雑な操作タスクをリアルタイムで実行することが可能だ。

初期の訓練には双腕ロボット「ALOHA」が使用され、その後はFrankaやApptronikのヒューマノイドロボットにも対応。少数ショット学習(50~100例)で高精度な動作を実現している。また、SDKも提供されており、開発者はMuJoCoなどのシミュレーション環境でタスクのテストや微調整を行うことができる。
現在は限定プレビュー段階だが、今後は産業、医療、災害対応といった幅広い領域での活用が期待されている。
DeepMindはこのモデルを、「安全性と信頼性を両立する次世代ロボットAI」と位置付け、今後も技術検証と展開を積極的に進めていく構えだ。
参照サイト
Google DeepMind
Gemini Robotics On-Device brings AI to local robotic devices