Beats初の交換式クッション採用ヘッドホン「Beats 360」、日本は5万9800円


Beatsはクッション交換式の新型ヘッドホン「Beats 360」を発表。NC性能は従来比最大1.75倍で、日本では9月24日に発売する。
Apple傘下のオーディオブランドBeatsは、現地時間2026年9月22日、新たなフラッグシップのオーバーイヤーヘッドホン「Beats 360」を発表した。同ブランドとして初めてイヤークッションとヘッドバンドクッションの付け替えに対応し、色や素材を選んで組み合わせられるのが特徴だ。日本ではapple.comで注文を受け付けており、9月24日に発売する。
交換式クッションで外観と装着感を選べる
Beats 360は、イヤークッションとヘッドバンドクッションを交換できる構造を採用しており、色やクッションの種類を用途や好みに合わせて変更できる。クッションは2種類の素材が用意される。
「Performance Knit」は低反発フォームを通気性のあるニット素材で包んだもので、軽さと耐久性を重視し、運動時の使用も想定している。「UltraPlush」は継ぎ目のない合成皮革を使い、長時間の装着に向く。Beats Studio ProやBeats Solo 4と同じ素材だ。
本体には本体色と同じPerformance Knitクッションが付属し、別売りのクッションキットはPerformance Knitが6色、UltraPlushが2色で展開される。
ヘッドバンドは設計を見直している。ワイヤレス利用を前提とした設計にしたことで、ヘッドバンド内部の余裕をケーブル処理ではなく重量配分や側圧の最適化に充てたという。

音質とノイズキャンセリング
音響面では、本製品専用に設計したドライバーを搭載し、各ドライバーに3層構造の振動板とデュアルネオジム磁石を採用した。
アクティブノイズキャンセリング(ANC)は同ブランドで最も強力なものとされ、Beats Studio Pro比で最大1.75倍のノイズ低減性能を持つ。この数値はアクティブとパッシブを合わせたもので、IEC 60268-24に基づく測定による。
このほか外部音取り込みモード、装着状態に応じて音を調整するアダプティブEQ、ダイナミックヘッドトラッキング対応のパーソナライズされた空間オーディオ、Dolby Atmosに対応する。頭の動きは左イヤーカップ内の加速度センサーとジャイロスコープで検出する。

IPX4の耐汗・耐水性能
Beatsのオーバーイヤーヘッドホンとして初めて、IPX4等級の耐汗・耐水性能を備えた。背面の音響チャンバーなど内部構造の設計により実現したという。ただし、水を使わないスポーツや運動を想定したもので、耐性は通常の使用で低下する可能性がある。濡れた状態での充電は避けるよう案内されている。
本体はフラットに折りたためる構造で、リップストップ生地のケースが付属する。
AppleとAndroidの両方に対応
独自のBeatsチップを搭載し、Apple製品とAndroid端末の両方で連携機能を利用できる。Bluetoothは5.3のClass 1に対応する。
Apple製品ではワンタッチペアリング、「Hey Siri」、デバイス間の自動切り替え、オーディオ共有、「探す」などに対応する。Android端末ではFast PairやFind Hubなどを利用できる。なお、「探す」機能はiOS 27以降が必要で、AndroidのBeatsアプリはAndroid 15以降に対応する。
操作系は、右イヤーカップに音量ボタンと再生・一時停止ボタン、左イヤーカップに電源ボタンとリスニングモード切り替えボタンを配置した。 beatsbydre
マイクは計9基のMEMSマイクを搭載し、ANC用が8基、通話用が3基で、うち2基を兼用する。
バッテリーと環境配慮
連続再生時間はANCオン時で最大32時間、外部音取り込みモードでは最大24時間。5分の充電で最大1時間再生できる急速充電に対応し、充電端子はUSB-Cを採用する。
素材面ではイヤーカップやスピーカー筐体などに再生プラスチックを80%使用しており、Beats製品として最も高い比率だという。磁石には100%再生レアアースを使い、パッケージは100%植物由来の素材でできている。
主な仕様
項目 | 内容 |
製品名 | Beats 360 |
形状 | オーバーイヤー型ワイヤレスヘッドホン |
ドライバー | 専用設計ドライバー(3層振動板、デュアルネオジム磁石) |
ノイズキャンセリング | アクティブノイズキャンセリング(Beats Studio Pro比 最大1.75倍) |
主な機能 | 外部音取り込み、アダプティブEQ、パーソナライズされた空間オーディオ、Dolby Atmos |
チップ | Beats独自チップ |
Bluetooth | 5.3(Class 1) |
マイク | MEMSマイク計9基(ANC用8基、通話用3基、うち2基兼用) |
耐汗・耐水 | IPX4 |
バッテリー | 最大32時間(ANCオン時)、最大24時間(外部音取り込みモード時) |
急速充電 | 5分の充電で最大1時間再生 |
充電端子 | USB-C |
対応プラットフォーム | Apple製品、Android(Beatsアプリは Android 15以降) |
カラー | ブラック、クラウド、ピンク、スカイ |
付属品 | 本体同色のPerformance Knitクッション、ファブリックケース |
価格と発売日、日本での展開
米国での価格は349.99ドル。apple.comで米国を含む100以上の国と地域で注文を受け付け、店頭販売は9月24日に始まる。
日本での価格は5万9800円(税込)で、9月22日からapple.comで予約注文を受け付け、9月24日(木)からApple Store直営店と正規販売店で販売する。
別売りのクッションキットは、イヤーカップ用とヘッドバンド用のクッションをセットにしたもので、Performance Knitがブラック、クラウド、ピンク、スカイ、ネイビー、ボルトの6色、UltraPlushがブラックとクラウドの2色。日本での価格はいずれも8900円だ。
米国などではクッションキットの発売記念価格が設定されている。対象は米国、カナダ、英国、フランス、オーストラリア、韓国、中国で、期間中は9.99ドルで購入できる。期間は10月31日までで、1人3個までの数量制限がある。この対象地域に日本は含まれておらず、日本では1組あたり8900円での購入となる。
また今回の発表に合わせ、apple.comおよびApple Store直営店では、Beats Studio Proの価格を従来の5万4800円から4万9800円(税込)に改定した。AppleはBeats 360とBeats Studio Proを、ブランドの2つのフラッグシップとして並行して販売する方針だ。
製品 | 米国価格 | 日本価格(税込) |
Beats 360 | 349.99ドル | 5万9800円 |
Beats 360 クッションキット | 49.99ドル(一部地域で10月31日まで9.99ドル) | 8900円 |
Beats Studio Pro(改定後) | 299.99ドル | 4万9800円 |
「着せ替え」を軸にした製品展開は日本で広がるか
Beats 360は、音質やノイズキャンセリング性能の向上に加え、クッションの交換による外観のカスタマイズを前面に打ち出した製品だ。IPX4への対応や運動向けのニット素材クッションを用意したことから、屋内外を問わず日常的に使う用途を強く意識していることがうかがえる。
価格面では、日本の5万9800円はAirPods Maxより安く、値下げ後のBeats Studio Proより1万円高い位置付けとなる。Apple製品とAndroidの両方に対応する点も、iPhone以外の利用者を取り込むうえで材料になりそうだ。
一方で、製品の特徴であるクッション交換については、日本は発売記念価格の対象から外れている。複数の色をそろえて楽しむ使い方を想定した製品である以上、1組8900円という価格が国内での普及や「着せ替え」需要の広がりにどう影響するかが注目される。




